いちばんやさしいネット炎上対策(1) - ソーシャルメディアで炎上する基本パターン

多くの人たちとインターネット上でコミュニケーションを取ることができるソーシャルメディアが、企業の広報活動に取り入れられる機会もますます増加傾向にあります。しかし、企業というパブリックな立ち位置での情報発信には、炎上や風評被害といったリスクも伴います。そこで、今回は健全かつ効果的なソーシャルメディア運用を考えた上で「炎上」というリスクについて説明していきたいと思います。

ネット炎上とは

一口に炎上と言っても、その種類や規模は多岐にわたります。そのため、まずは炎上の定義を明確にしていきましょう。炎上とは、企業が情報を発信した際、賛同的な意見よりも批判・誹謗中傷といったネガティブな意見が上回り拡散される状態を指します。また、炎上の規模は読者対象の母数によって異なり、情報を届けるユーザーが多ければ多いほど炎上規模は大きくなりやすい傾向にあります。

また炎上は、“噂が一人歩き”する状態であるため、発信した情報以上に話が膨らんでしまって、多くのユーザーの目に触れてしまう危険性があります。この場合、事実と異なる旨の訂正情報を発信してユーザーの理解を得たとしても、印象的な問題は払拭されにくいため、事実とは無関係なところで企業のイメージダウンにつながってしまう可能性もあります。これを炎上による風評被害と言います。

炎上のきっかけ

購入した商品に不満を感じた人がクレームを言う割合は、よく1割程度と言われています。そのようなサイレントクレーマーが多い中、なぜソーシャルメディア上の炎上は、被害が大きくなってしまうのでしょうか。それは、インターネットという場所が持つ拡散性にあります。例えばFacebookで企業情報を発信し、コメント欄に批判的な意見を書き込まれた場合、そのコメントは企業が思っている以上に多くの人に閲覧され、協議されます。また、インターネット上への投稿は操作が簡単ということもあり、クレームと比較しても「物を言いやすい」状態にあると考えられます。

また、インターネットを介したコミュニケーションというのは、情報を受け取るユーザーの心に懐疑心が潜んでいます。さらに、ソーシャルメディア上での情報発信はちょっとした言葉の言い回し、誤表記によって「騙された」と嫌悪感を感じてしまうユーザーも少なくありません。そのため、炎上はユーザーの懐疑心が根本にあるということをしっかりと理解しておきましょう。

炎上が起こりやすいテキストや画像の引用トラブル

ここでは炎上を引き起こすコンテンツについて触れていきます。炎上の規模を問わず、ユーザーからの誹謗中傷や批判的意見を受けやすいコンテンツとして、画像やテキストの引用が挙げられます。極端な話で例えれば「引用元を記載せず他サイトをコピペしたコンテンツ」です。このようなコンテンツは「手抜き感」や「表記ルール違反」という観点から、企業の品格を問われてしまいます。引用すること全てがルール違反ということではありませんが、他者のコンテンツを利用する場合は、利用許可をとることと、引用元を明記する必要があります。

また、画像に関するトラブルも多くあります。例えば、自社で開催したイベントの写真を企業がソーシャルメディア上で発信したところ、車のナンバーなど個人を特定できる情報が写ってしまっていたというパターンです。ソーシャルメディア上に画像を投稿する場合は、個人を特定できないように加工を施すなどの配慮が必要になります。

企業のイメージダウンにつながる「否定、やらせ、悪ノリ」コンテンツ

テキストや画像のトラブルと違い、「否定・やらせ・悪ノリ」など、ユーザーに操作的意図を感じさせるコンテンツで反感を買ってしまった場合、大きな炎上に発展してしまいがちです。例えば、投稿時に他社製品を否定しながら自社製品の優位性を強調するような記事や、架空のカスタマーレビューなどの捏造記事、笑いをとろうとして一定の読者を傷つけるような記事などは、ユーザーから「悪意」「嫌悪感」を抱かれやすくなるため、注意が必要です。

このような「否定・やらせ・悪ノリ」によって炎上が起きてしまった場合は弁明が効かず、企業もしくは投稿者の人格に対するユーザーからの信頼感が大きく欠如してしまうため、今後の企業活動に大きな支障をきたしてしまう場合があります。

個人視点ではなく企業視点でしっかりとした運用ルールを設けましょう

個人的にソーシャルメディアを使う場合は、閲覧母数も少ないため個人の主観的投稿でも炎上しにくいですが、企業としてソーシャルメディアを運用する場合は、社会的モラル、プライバシー、情報の整合性など注意すべきポイントが多々あります。

これからソーシャルメディアの運用を社内で行おうと考えている方は、まずコンテンツ精査の確認項目を決め、投稿前の確認作業フローなどをしっかりと定めてから運用を開始するようにしましょう。